Review “In memory of Francine”

2018/03/30(金) なんや(名古屋・御器所)

 

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1.近坂祐吾(ds)+中野恭子(fl)+柳川芳命(as)

2.近坂祐吾(ds)+柳川芳命(as)

3.近坂祐吾(ds)+中野恭子(fl)

4.中野恭子(fl)+柳川芳命(as)

5.近坂祐吾(ds)+中野恭子(fl)+柳川芳命(as)

6.アンコール(トリオ) めずらしくアンコールが・・・

近坂さんと柳川の組み合わせ以外は、初共演になるデュオ3つとトリオ2つ(アンコール入れると3つ)を行う。終演後、中野恭子さんに「ハービーマンとか聴いてるんですか?」と冗談で尋ねると、「いえ、イアンアンダーソンです」という返答。中3の頃に「アクアラング」に心酔したあのジェスロタルのイアンアンダーソンである。意外なお言葉も、彼女のプレイを聴いてすぐ納得できた。セットが進むにつれフルートのブレスのアタックが強くなり、あ、この人は情念の人だなと感じた。3人の音も後になるほど縦横無尽に絡み合って面白い展開となった。

近坂さんのドラムは、いわゆる「起承転結構成のクライマックス演出型」ではなく、トリッキーなフェイント攻撃で、「スキゾ型、屈折型、つかみどころ無い型」といった感。これは、決して「やりにくい」ということではなく、むしろ、自分のサックス演奏の常套句となっている展開パタンを分断してくれるという意味でありがたい。新奇な展開の演奏を引き出してくれる貴重なドラマーである。

またの共演を約束して終わる。ご来場の皆様、ありがとうございました。