2018年4月12日(木) 名古屋御器所 なんや
昨年秋の京都Zac Baranでのリロイさんとの初共演は、15分ほどのわりとテンション高めの濃縮したデュオだった。今回は2度目の共演ということもあって、じっくりと丁寧な音の重ね合いで始まる。今回は17分程度のデュオであったが、様々なサウンドシーンが展開され、そのダイナミズムの振幅が大きかったという印象がある。
ゲストの十三さんとは、2年半ぶりの共演。いつ聴いても彼のドラミングはしなやかで流暢だ。そのパルスのうねりの中に共演者を呑み込み、徐々にヒートアップさせていく絶妙さには舌を巻く。十三さんとリロイさんのデュオは、実に見事なインプロビゼーションで惹きこまれるものがあった。二人に言えることは、奇をてらうような前衛気取りのアプローチではなく、実に着実で明快な語法で演奏を展開しているということだ。即興演奏に対しての探究心が旺盛なのだろう。
まだ三十代前半~半ばの両人が、還暦過ぎたサックス吹きを相手に真摯に格闘してくれたことは、幸運かつ喜ぶべきことなのだろうな。
写真はなんやの主PUYOさん。