Review:Impro×Groove 002

ドラマ―野々山玲子さん企画の即興セッションのイベント。今回第2回目。主賓としてドラマ―小宮勝昭さんを招いてのセッションの予定が、ご本人のご事情によりやむなく今回は参加見送りとなった。4つのセットで進行した。打楽器奏者5人、ベーシスト2人、ギタリスト2人、管楽器奏者1人、ダンサー1人という人選も、ドラマ―による企画ならではだろうか・・。

1st set :佐藤シゲル(el-b) 野々山玲子(ds) 野口UFO義徳(perc)

2nd set:臼井康浩(el-g) 鈴木茂流(el-b) 近坂祐吾(ds/sampler) 十三(ds/electronics)

3rd set :松田和彦(el-g) 丸市(ds) 柳川芳命(a-sax)

4th set :伊藤晴美(dance)+all members

どの人も即興セッションは手慣れたもので、旧知の間柄なので、集団即興演奏に対する協調性が備わっていて、どこで自分が前に出、どこで背景に回るか、といった駆け引きをわきまえている、という印象だった。(みんないい人ばっかりだもんな)そういう中で、演奏がこじんまりとまとまってしまうのではないか?というと、結構規格外の音で均衡を破る場面もあり、それに対して<同調する><反発する><無視する>といった自由なスタンスでそれぞれが関わっている点が面白かった。

最後にダンサー伊藤晴美さんと全員で20分弱のセッションを行った。(演奏者の)10人によるまったくシナリオもルールもない集団即興演奏が成り立つのか?という事前の疑問に対し、それぞれの協調性というか寛容性、自発性によってその課題は解決できる、ということが証明されたように思う。ただし、そこには音のカオスになってしまわないように、という自制が(少なくとも自分には)働いていたからかもしれない。・・・・・これはプレーヤー側から感触であり、オーディエンスの側からはどうだったろうか?そのあたりはご来場いただいた(耳の肥えた)お客さんい聞いてみたいものである。乱闘場面を見ないと物足りない、という人もいるかもしれないなあ・・・。

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