Review:Alto Summit with 川島誠

アルトサックス3人で即興演奏をするこのシリーズの3回目。埼玉から川島誠さんを招いて、PUYO(西川明男)さんと挙行。川島さんのソロをメニューに入れて、3通りの組み合わせのデュオとトリオを行う。昔、もQさん(2005年逝去)とアルトサックスデュオをやっていたとき、彼が「僕は柳川さんが今演奏していることの正反対のことをやるようにしている」と言っていた。それが結果的に立体感のあるデュオになっていたのだと思う。立体感があるということは、奥行きが感じられるということで、平面的にならないようにするということである。ふたりが同じようなことをやっていては、ベタ塗りの平面的な演奏になってしまう。

そんなことを思い出しながら、川島さんやPUYOさんとデュオを行った。陰に回ったり表に躍り出たり、加速したり遅速したり、多弁になったり寡黙になったり、同調したり無視したり、・・・・同じ楽器同士のデュオでもやり方によって色彩豊かで奥行きのある音楽になる。そんなことを味わえた演奏会だった。それにしても川島さんもPUYOさんも恐るべきエナジーと集中力を放っていたな。でも3人ともオトナなので協調性は高かった。

Alto Summit

ちなみに、2005年にリリースした、もQさんとのデュオ「GRIND THE AIR」(CD)在庫豊富なり。¥2,000