2018年7月17日(火)
宮本隆さんとのデュオは、2年前の創徳庵(大阪市中崎町、過日閉店)以来の2回目。名古屋でのセッションは数回行ってきた。この日の30分ほどのデュオでは、エレクトリックベースから多彩な音/音響を引き出され、マグマの流動のような低音域の怒涛のうねりがゼロゲージの空間に逆巻いた。その中で海峡を渡る鳥のように点、線、面を描きながらサックスの音が飛翔する。やっている本人はそういうイメージだったのだが、聴いていた人がどう感じたかは定かではない(笑)。宮本さんとの共演は、時間的制約がなければいつまでも続けられそうになる。次々と音が湧いてくるのである。
この日のメインは坂田明さんとニコラス・フィールドさんのデュオ。PAを使わない坂田さんのアルトサックスの生音を聴けたのははじめてである。太く柔らかくも力強い。おそらく十歳ぐらいは自分より高齢かと察するが、一貫してハードブロウに徹するスタイルは爽快・明快である。