Review:THE DUO 鈴木泰徳+柳川芳命

今年の2月26日以来の2度目のデュオ。鈴木泰徳さんとは、昨年12月に大阪の「創徳庵」(すでに閉店)でのジャズ風セッションで共演したことがきかっけで、デュオを始めた。

会場の13BASEは、十三のよしみ商店(酒屋さん)の奥のスペースにあり、デュオには最適なスペースで、音もアコースティック楽器は特にいい響きをする。今回は2月のときよりも、お互いが相手の領域に一歩踏み込んだ熱い演奏になったと思う。鈴木さんはいろいろなジャンルの音楽で叩いているオールラウンドプレーヤだけあって、懐が大きく、引き出しも多い。どんな悪送球のボールが来ても確実にキャッチして投げ返す選手のようだ。決してエゴをむき出しにしてアグッレッシブに叩いてくる人ではないが、ストレートに向かってくる芯の強い安定感のあるドラミングがいい。おおらかで大局的で包容力がある。

この日は「私はこういうやり方をする者でございます」というアイデンティティーを率直に出せ、聴きに来てくださった方々にそれを受容してもらえた気がして、成就感を得られた演奏会だった。

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photo : Noriko Okadaさん、ありがとうございました。