Meg Mazakiさんと柳川のシリーズ「Heal Roughly」に佐藤シゲルさんをゲストに招いた演奏会。8月22日(水)名古屋御器所の「なんや」にて。
佐藤さんとは「四夷」「Hard as a Brick」「Break Open」などで何度も共演していて、その変幻自在なベースワークはいつも刺激的である。この日はアナログシンセ、シンセDX7、6弦ベースを装備しての参加で、普段のデュオでのHeal Roughlyとかなり様相が違う。
1曲目ドラムとアナログシンセのデュオ、2曲目のDX7を使ってのトリオは、あのサン・ラでもここまでやらないだろうという「ありえない」フレーズがシンセサイザーからとつぜん舞い込んで、これが演奏の音なのか、屋外から聞こえてきた音なのかと錯覚に陥る。この「ありえなさ」が、次第に「これもありか」という奇異なるものへの魅惑と快感に惹きこまれる。3曲目は6弦ベースでのトリオ。気心知れた3人の演奏は、遠慮も容赦もなく過激に疾走し、エンディングに持ち込む場面はいくつもあったが、ここで終わるのは惜しい、終わってなるものかと引っ張り合い、Megさんの土俵際の粘り腰も一層強力になり、まあ、くどいと言えばくどいエンディングになる。しかし、ここまでやらないと満足しないお客さんたちだったので、ちょうど良かったかな。