四日市の渚ヒトミさんの企画で、2006年から始まったこの年末セッション(俗に「フリージャズ忘年会」とも「柳川芳命吹き納めライブ」とも言われている。)は、今年で13年目になる。FULLHOUSEの2015年末閉店に伴い、Take Zeroに会場を移して3年目になる。
今年は、Samadhi+Meg Mazakiという形で出演させてもらった。他に、アカノシバヒト(sax/fl/俳句詠み)、後藤博(朗読/g)、小林雅典(g)、長坂均(tp)、やちり(as)、宮崎康典(ds)、ガイ(g)、Shew(ds)、東内原章人(b)、大庭彰恵(b/vo)、筑田和夫(sitar)、原発OL(g,vo)、伊藤典夫TakeZeroマスター(ds) が出演。
Samadhi<鈴木茂流(b)+マツダカズヒコ(g)+柳川芳命(as)>は、3年前の2015年12月30日のこの年末セッションで、長い休業期間にピリオドを打って再起動を始めた。今年で再起動3年目になる。「匣の吉丁虫」シリーズなどの企画ものも手掛け、再起動後のほうが活発に演奏活動を行っている。ドラムレスのトリオだが、丸市さん、Meg Mazakiさん、野々山玲子さんといったドラマーを招いてカルテットで演奏することも多い。また、後藤宏光(performance)さんとの共演も回数を重ねている。今回はMeg Mazakiさんを招いて4人で演奏した。
やはり、バンドとして完全即興を長年やり続けてきた結果がこの日の演奏にも表れていた気がする。録音を聴き返して客観的な立場で4人がそれぞれやっていたことに耳を傾けると、お互いがもっている常套句とか、即興の展開の仕方、クライマックスへのもって行き方、緊張と弛緩を切り替えるタイミングなどを掴みながら即興演奏を展開していることに気づく。そして、それが意識的ではなく、自然で無意識的なふるまいとして行われていて、無理をしていない感じを受ける。Megさんは共演者の情動の移り変わりを的確に掴みつつ、このメンバーに全面的な信頼を寄せながら自分を全面開示した演奏をしていた。2018年を締めくくるいい演奏ができたのではないかと思っている。
演奏前にメンバーで「四日市飯店」なる老舗中華料理店で会食したのがよかったのかも・・・。今後のお店のますますの発展と、ご店主のご健勝を心より祈念したい。