Review:坂田こうじ+鷲見雅生+柳川芳命@GHOST V

2019年1月25日(金)jazz GHOST V(岐阜市長住町)

坂田さんとは2014年に野道幸次(sax)さんを通じて知り合い、のちに「四夷(しい)」という即興集団で数回共演している。その後、なんやで”TIME HAS COME!(時は来たれり!)”というタイトルでデュオをやったのが2017年9月。1年4か月ほどご無沙汰していた。岐阜のJazz GHOST Vでの演奏は初めてということで、坂田さんを紹介したいという思いもあって今回の企画を立てた。鷲見さんとはysmでこの店でよくやってきたので、彼に入ってもらってトリオでやってみることにした。坂田さんと鷲見さんはこれが初顔合わせである。

何も決めず、とりあえずトリオでファーストステージをやる。1年4か月のブランクと、ドラムとベースが初顔合わせということもあって、探りながらの駆け引きで30分弱。セカンドセットはドラム&ベースデュオ→ベース&サックスデュオ→サックス&ドラムデュオと「ところてん方式」でつなげていって、そのあとトリオ、という流れでこれも約30分。セカンドセットは、もう気心知れた旧知の仲のように、皆全開で疾走感ある演奏になった。

「死角知らずの全能ドラマ―」と坂田さんのことをフライヤーに書いたが、とにかくスピード感が凄く、突進して迫ってくる感じ。各タイコの音のバランスをとるのがうまいためか、どんなに激しく叩いてもクリアでまったくウルササを感じない。鷲見さんとのデュオパートも至近距離の接近戦が面白く、このままデュオでやり続けてほしいと思ったぐらいである。こういった疾走しドライブするビートやパルスに絡む鷲見さんの重低音ベースは、とても相性良く感じた。

この日、V16の4番というリードを久々に使ったが、これは当たりが良くGHOST Vの店の反響によく合った。4番は硬すぎて売れないので、たまに在庫処分で売られていることがある。それを半額ぐらいで6箱ほど買い集めたので、当分リードは買わなくて済みそうである。ちなみにV16の4番をテナーで使っているのが日本天狗党の鈴木放屁さんである。

(写真提供:黒田オーナー、いつもありがとうございます。)

sakata sumi yanagawa