2019年1月27日(日)なんや(名古屋 御器所)
出演:Kei-K(as) PUYO(as) 柳川芳命(as)
諸事情あって開演時刻が9時少し前になった。7時半開演予定だったので、お客さんは約1時間半待たされたわけだが、幸いと言っていいのか、よく事情を理解してくださる常連のお客さんのみだったので、文句も言わず呑んで待っていてくれた。
PUYOさんと柳川は、巌流島で宮本武蔵の到着を待ちくたびれる佐々木小次郎なような気分で、Kei-Kさんを待つ。本人は余裕でなんやに到着するつもりで京都を出たのだが、乗った電車がたくさんの駅で丁重に停車する電車だったようである。
待つ身、待たせる身の双方ともこういうときはテンションが高い。その精神状態でスタートしたアルトサックストリオは、ハードな咆哮からスタートした。スタートダッシュで先行したKei-Kさんの後を追う形で、PUYOさんと柳川がフォローする。
その後、演奏はどうなったか? PUYOさんのレビューをお読みください。
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<なんや昨日のライブ[柳川芳命+ kei-k +puyo]>
kei‐k さん、いきなり出だしから、かましてくれた。うわっ、来た、やられた!って感じで、以降それに支配されっぱなしだった。それほど、出だしは大切であるし、もう一つには、私自身が、ああした音が好きで、実は目指してもいるので、余計に影響を受けてしまうな。もちろん、それではと、違う事をやるのだけれど、どうしてもそちらに寄っていってしまうのだな。kei‐k さん、すごいですうう、ううう。巻き込まれましたあ。ああ、おもしろかった。柳川さんも巻き込まれていた感じだったけれど、律していましたね。柳川さんがいなかったら、私はもっと巻き込まれていたでしょう。トリオのおもしろさだったな。
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というわけで、久々に挑発に乗ってしまい、後先考えず吹きまくった感があるが、実はこの日、なんやに向かう車中でペーターブロッツマン・オクテットの「Machine gun」を大音量で聴いてきたので、これぐらい吹いても良かろう、という野蛮な気持ちになっていたことも拍車をかけた。ファーストセット35分、セカンドセット20分、肺機能を振り絞ってブロウする。とはいえ、3人が同じような吹き方でいつまでも絡みあっていても面白くないので、できるだけKei-Kさんの音世界から身を引き離して吹くように試みたが・・・。
京都の氷屋さんは、サックスを咥えると普段の人柄とうってかわって凶暴になる。恐ろしい。しかし、音色はタイトで切れ味があり、ときに哀愁のある美しさがあった。