2019年10月14日(月・体育の日)東京 武蔵境 810 OUTFIT cafe
・柳川芳命アルトサックスソロ
<セッション参加者>
橋本英樹(tp)さん、ノブナガケン(ds)さん、森下雄介(tp)さん、アカノシバヒト(fl)さん、山澤輝人(fl)さん、(店主の)Maresuke(contrabass/el-b)さん
2014年ごろから知り合ってセッションを重ねているMaresukeさんが、店を開いたということで、名古屋方面から一番乗りに行こうと思っていたら、ずいぶん出遅れてしまってこの日になった。すでに名古屋や関西から何人かがこの店で演奏などをしているようだ。OUTFITという店の名は、かつての吉沢元治さんの不朽の名作であるベースソロアルバムを知っている方なら納得されよう。
中央線で三鷹終点の電車に乗り、乗り換えて一駅目の武蔵境は、初めて降りる駅だった。まめなMaresukeさんらしく、店内の防音設備や機材、照明、ハンモックなどはDIYと思われるが、手が込んでいる。デッドな響きかと思いきや適当にライブな反響でなので、管楽器奏者には吹きやすくありがたい。
当夜は、以下のような進行で進んだ。
1)柳川ソロ #1
2)橋本+ノブナガ+柳川(L to R)
<Break>
3) 柳川ソロ #2
4) アカノ+柳川+森下
5) 山澤+柳川+Maresuke
<飲食・飲酒>
6) 橋本+森下
7) アカノ+柳川+ノブナガ+Maresuke
セッションメンバーの中で、森下さんのトランペット、ノブナガさんのドラムスとは初共演。どちらもまだ名古屋界隈での即興の演奏経験は無いそうで、ぜひお呼びして交流できればいいと思った。ノブナガさんについては、この店でのソロの音源を入手したのでいずれ紹介したい。この8月に三重から八王子に転居したアカノさんが駆けつけてくれたことや、東京でのライブをセットしてくれている山澤さんがセッションに来てくれたのも嬉しい次第である。橋本さんは千葉にお住まい?なので武蔵境までずいぶん遠かったのではないかと思うが、こうして来てもらえて、また共演できて感激である。
自分のソロは、約15分ずつ2回行ったが、ちょっと音を詰めすぎたかな、新しい場所での演奏なのでちょっと力が入って前のめりになったようだ。なので、自分に関しては、飲酒・飲食後の 7) のセットぐらいが、柔らかさが出てきて良い出来だったと思う。
なかなか集客が難しい即興音楽の世界で、マイペースで演奏活動できる自身のスペースが持てることはうらやましいことである。勿論、店の維持管理に係る経費や、音の問題からくる周囲との関係づくりには苦労もあることだろう。しかし、やる場所があってのシーンの盛り上がりであり奏者のレベルアップであるので、このように場を提供してもらえることはとてもありがたいことだ。名古屋近隣においても(自分が関わってきた限りだが)栄のラッシュライフ、東山のフリーバード、栄のKUKU、本郷の聖家族、一宮のソニックブリュー、千種のカルヴァドスなど、経営が難しくなったりして閉店し、貴重なフリー、インプロ、ノイズ系の演奏の場を失ってしまった経緯がある。その拠点を死守していく支援をお客さんも奏者もしていくべきなのだろう。まあ、いい演奏をして、いいお客さんに常連になってもらうことぐらいしか自分にはできないが・・。それすら難しいので大きなことは言えない。