2020年8月27日(木) 京都 Annie’s CAFÉ
・小池テル (ts) + 原口裕司 (ds)
・Take-Bow (g) + Meg Mazaki (ds) + 柳川芳命 (as)
ライブタイトル「夏の思いで」は、つげ義春氏の作品の題名からとった。コロナ禍中で例年のような夏らしさを味わえなかった8月の終わりのライブであった。今回の出演メンバーのラインナップ、ライブの段取り、店との交渉等はMegさんが行った。
これまで何度も大阪などでのライブに足を運んでくれていた小池テルさんの演奏を初めて聴く。初めて共演するという原口裕司さんとのデュオは、小賢しさや姑息さのない堂々としたストレートなフリージャズだった。それぞれの音も力強く好感が持てた。これを機に共演を続けてほしいデュオだった。30分1曲の全即興演奏。
続いてTake-Bowさん、Meg Mazakiさん、柳川のトリオ。3人でやるのは久しぶりだが、リミッターが外れたスピードとパワーのピーク時に、いつも身が軽くなる錯覚を覚える。火が付けばその火のまわりは速い。いつギアーチェンジしてアクセルを踏み込むか、そのタイミングをうかがいつつ、三者が仕掛け合ったりかわし合ったりする。その駆け引きを面白いと思えるようになったのは、共演を重ねてきたことからくる余裕だろうか。いったん全力疾走モードに入ったら、どこまで走り続けるか、どこでクールダウンして場面転換するか、そのあたりもストラテジックに三者対等に提案し合えるのも面白い。
Take-Bowさんが、この日の演奏に着いてFBに投稿しているので紹介したい。
「最初の景色は、本当に綺麗で。
そこからは、本当にヤバかった。」
たまにはLiveの事、書こうかと。
柳川さんと、Megさん、ハヤイからね。
それは、音符の速度とか、じゃなくて。
色んな、意味で、
「ハヤッ。」とか、いつも思います。
はてさて。
この3人のトリオ。
かなり、覚悟してLiveに望んでいます。
それを、見越して。
Liveが、始まってから、アクセルをふかしていて。
僕の場合の、アクセルは、右足のくるぶし。脹脛を通った後、丹田に溜めていく感じです。色んな、経験からそうなっていて。
それが、身体を伝わって、最後の最後に弦が、弾かれたらといつも良く思っています。
出逢いがしらでと思い、柳川さん、Megさんの音に、狙い撃ちと思っていたのは、いつのことやら。
そうは、問屋がおろしません。
溜めに溜めた、何か。
一旦、違う形に作り直し、広い景色を音、音の余韻を大切にと音を紡いでいく感じ。
そんな、感じでした。
凝縮された良い時間の中でギターを弾いていたと思います。
嬉しいよね。
この日の演奏は15分、20分の全即興2曲だった。録音を聴き返してみて気付いたのは、2曲目の7分を経過した頃からのMegさんのドラムが、いつも以上にスピード感を煽る激流のようになって、それがとても良かった。Take-Bowさんのギターはとにかくミラクルの連続でその流れに淀みが無い。改めて切磋琢磨が出来るトリオであると思った。