
◆2020年10月23日(金)名古屋「なんや」にて

<東京のサックス奏者齋藤直子さんのコメント>
『柳川さん+マツダカズヒコさん+Megさん』妖しい感じで始まり、その後じわじわと加速してパワー全開。柳川さんは昨年お会いした時と違うアルトだったからか、フレーズの印象が随分違って聴こえた。サックスとは思えない音がどんどん出てくるのでビックリ。マツダさんは寄り添ったり離れたりするのだけど、一貫して自由だ。Megさん、やっとお会い出来た。パワーあって、バスドラ強烈。シンバルとのやり取りが特徴あるなぁと思った。
<なんやのマスターでサックス奏者PUYOさんのコメント>
マツダ君が、派手なアプローチを仕掛けて、目立つ。気合が感じられるいい演奏。いい音。Megさん、それをすごくきれいに受け止めて、華やかさが増す。柳川さん、すごいな。音色といい大きさといいパワーといい、きらびやかですばらしい。近くにこんないいサックス吹きがいると、同じ楽器奏者として刺激的でワクワクする。

<東京のサックス奏者齋藤直子さんのコメント>
実は初めて聴いたのだった。今まで何故かタイミングが合わず、名古屋に聴きに来たのだった。本当に〝フリー“だと思った。曲で楽器を練習すると、どうしても1小節が繋がって流れる感じから逃れられない。これは本当に〝フリー“なのか?と思うことがある。天狗党さんは本当に自由だった。本当に楽しかった。表現することを、これは音楽も絵を描くことでも同じだと思うけど、プリミティブなところを保って続けるのは可能なのか?と思っていたけど、今宵、聴いたぞ〜(o^^o)
<なんやのマスターでサックス奏者PUYOさんのコメント>
日本天狗党、とっても良かった。今までで1番良かったんじゃあないか。と見るたびに思っている。いつもいいってことだ。憲一さんのドラムは的確で、二人のサックス奏者の出す音を見事に束ね挙げていると思う。飛夫さんのサックスと放屁さんのサックスは、タイプが全然違って(見ればすぐわかる)、これが最高に面白い、楽しい。お互いに相手があってこのすごい高まりを現出できるんだね。放屁さんのサックスは、世界でも稀な演奏スタイルで、すご~い。あんな風にやりたいけど、できない。凄い、
◆10月24日(土)近江八幡「サケデリックスペース酒游舘」にて

個人的感想だが、これまで聴いた隣人の中では一番良かった。素晴らしい凝集度で「ぬるさ」や「甘さ」の無いパフォーマンスだった。一見胡散臭く見えるが実は「本物」のバンド。(ほめ過ぎか?)

常に対話姿勢を崩さない善意あふれるコンビネーションで演奏が展開。「音楽は人なり」という言葉は井上さんのプレイを聴けば納得する(はずだ)。

結成からまもなく50年。これだけ長きにわたって不動のメンバーでやり続けているフリージャズユニットは、自分の知る限り日本には無い。多くは解散したりメンバーチェンジしたりしている。マイクやPAと無縁のストリートファイターズたちのプレイは、酒游舘のスペースにふさわしい。
◆10月25日(日)京都「Annie’s CAFE」にて

極小の微音からマックスの爆音までのダイナミズムが凄かった。森島さんにマイク立ててもらって正解だった。いつもながらの至近距離格闘タイプの3人。やられる前にやるしかない。

日本天狗党の演奏は30~40分ほど続くことがほとんどだが、後半になるにつれ音圧が増し、音のキレも鋭くなる。Take-Bow曰く、エンディングまで「開いた口がふさがらない」パフォーマンスである。

ゆるみなく延々と張り詰めたテンションが続く演奏。Kei-Kさんも還暦を迎え、横ちゃんやガイさんはすでに古稀を超えたというのに、この精力絶倫のエネルギーがどこから来るのか・・・。

演奏終盤に登場した舞踏のお二人。「シスターズ」となっているが姉妹ではない。姫子さんは京都ではお馴染み。佐野さんは九州の宮崎からの客演。この登場でトリオのほうも再び精力がみなぎる。会場が昭和アングラの世界にどっぷりと染まった。
【写真拝借】なんやPUYOさん、小松バラバラさん、小池テルさんのフェイスブック投稿より。ありがとうございました!