2020年11月7日(土) 名古屋・御器所「なんや」
NOUS<柳川芳命as 菊池行記electronics 小林雅典el-g>
NOUSという名義での演奏会は、これで4回目。回を重ねるほどに過激になっていく気がする。メンバーそれぞれ納得いくまでやらないと気が済まないという感じで、お互いの音に呼応するなどという次元をとうに超え、「他人はどうあれ自分が納得せずして何がアンサンブルだ!」という気持ちでやっている。外見的には穏やかな市井の人であるが、いったん演奏を始めると、これでもかとサディスティックに、バイオレンシャルに音を放射。ジキル博士とハイド氏のような3人である。やるたびに過激さがエスカレートするので、メンバー最高齢で体力勝負のサックス吹きとしては、吹き疲れたら意地を張らず「一抜けた」と、あとは菊池・小林両氏に演奏を任せてもいいのかな、などと思う。
前半30分 後半25分の2ステージだった。2ndセットの出だしの定型リズムのようで、どこかズレたような拍子のあるエレクトロニクスの音がとても新鮮だった。演奏のたびに新しい要素が加わるのは刺激的である。
以下、なんやのマスターPUYOさんのコメントを引用して掲載します
それぞれの個性が強くて、いいユニットじゃあないか。絶対引かないし。即興音楽といっても、やはりうまい下手があって、というかA級B級みたいのがあって、この人たちは、A級であります。いいものが出てきます。B級、いまいちだな、という人でも、ちょっとしたことでA級になれますのでご心配なく。そもそも人間の持っている才能なんて、そう変わるものじゃあありません。ちょっとしたことです。毎日、日々、楽しくやっていれば、うまくいきます。ちょこっとずつうまくいきます。で、この日は、小林君、のっけからいい音出しています。いいです。菊池さん、割と全体の流れを作っていく役割なんですけど、途中静かになってからの展開がとてもよかったです。そして、柳川さん、でかくていい音です。ドカドカと派手に飛んでいきました。でも、やさしい音です。
さて、今のところ、名古屋と京都でのライブしかやっていないが、オファーがあれば遠征もしてみたいと思っている。



写真は、なんやマスターのPUYOさんと、客席王の千葉さん、ありがとうございました。