ここ数年、日本天狗党と3月に東京で、10月には中部・関西で、柳川+Megデュオシリーズと合流演奏会を行っている。今回は、
3月20日(土)入谷 なってるハウス
3月21日(日)阿佐ヶ谷 イエロービジョン ゲスト:時岡秀雄ts
という2デイズで我々が東京に遠征。
両日とも緊急事態宣言下にあったので、20時閉店に合わせて開演時刻を17:30に設定。
なってるハウスでの第1部は、赤木憲一dsさんと柳川asのデュオで始め、赤木飛夫asさん、鈴木放屁tsさんが加わり、4人編成の中で随時メンバーが出入するという流れで行う。演奏が始まって30分程した頃に地震が起こった。ちょうどその時は自分は吹奏をやめて脇に控えているところで、「今日は憲一さんのバスドラムからの振動が大きいなあ・・・」と思って天井をみると照明のライトが揺れていて、これは地震だと気づく。揺れがおさまるまで結構長かった気がした。自分が控えていたステージ脇は、店の出入り口のドアのすぐそばだったので、「避難するなら自分が1番乗りだな、安全に避難するためにドアを開けたほうがいいのか? しかし開けると轟音が町内に漏れるので、ここは店長さんに任せるべきか・・・」などいろいろ考えた。
第2部は、柳川+Megデュオ。30分以上は演奏したと思ったら実際は24分程度だった。自分は演奏時間を時計を見なくてもほぼ正確に把握できるほうなのだが、この日は違った。それぐらい凝集度が高かったのだろうか?それともユトリやアソビが無い演奏だったのだろうか?「立て板に水」のような流ちょうな演奏がいいとばかりは限らない。うろうろ這いまわったりつまずいたりして、演奏者が困ったり悩んだりしているところを見るほうが面白いという人もいる。
なってるハウスのドラムセットは、重量感があって豪快ないい音がするので、Megさんはやりやすいと言っていた。また室内の広さも適度で響き具合も良いため、気分的によどみなく即興が続けられやすい。25分弱で「出すもの全部出した」と感じたのは、そのせいもあるかもしれない。



翌3月21日(日)のイエロービジョンでは、柳川+Megデュオ。そのあと天狗党+時岡秀雄さん。最後に、時岡さん、柳川、Megのトリオという3ステージで構成。時岡さんのタンギングのキレが凄かった。店の容積のせいなのか、イエロービジョンでの天狗党のサウンドは音圧が一層高まり、音ではちきれそうである。そこへもって時岡さんが加わり3サックスになると轟音の渦の中にいるような気になる。ときどき時岡さんが吹くのをやめて無邪気(?)に手を叩いたりする、と言うか、思わず手を叩きたくなるHappyな気分がよく伝わってきた。
この日最初のステージの我々のデュオでは、店のグレッチのドラムが非常によく鳴り響き、Megさんの好調ぶりがわかる。途中、ふだんの演奏にはあまり無い突発的な場面転換のドラミングが出たのは、2デイズの2日目というせいもあったのだろうか? 常套的・マンネリの展開からの意図的な脱却を試みたドラミングだったのかな? 初日のなってるハウスのときは、自分たちのデュオのコンビネーションのスタイルをストレートに披露した感じだった。それに対してイエロービジョンでのデュオでは、お互いに変化球を出し合ってのトライアル的要素が強かったかな。という感じだった。
写真提供:なってるハウス階上の住人の齊藤直子さん(サックス奏者)