Report : NOUS#6@なんや

2021年6月13日(日) 名古屋・御器所 なんや

NOUS 柳川芳命(as) 菊池行記(electronics) 小林雅典(el-g)

NOUSというユニット名を名乗ってから6回目のライブである。これまで、「海月の詩(今池・閉店)」、「Zac Baran(京都)」、「なんや(2回)」、「テイクゼロ(四日市)」とやってきた中では、ここ「なんや」が音響機材の面でもNOUSには合っているようだ。エレクトロニクスの菊池さんの機材もいたってシンプルになり、かつてのエレクトロニクス奏者のように、シールドが何本もステージ床を這うということは今は無い。写真のようにステージの空間はすっきりしている。

緊急事態宣言下にあったので、20時閉店に合わせて18時過ぎからのスタートにした。長尺でワンステージにするか、という考えもあったが、やはり1セット30分を上限とするほうが集中でき、同じ展開の繰り返しや淀みが無くていいだろうと、いつものように2ステージやることにした。

過去5回のライブの経験で、お互いのペースというか演奏中のバイオリズムのようなものがつかめてきたので、演奏途中で「?」と思うような場面はまず無い。共演者の音を意識的に聴いて、手探りで自分がそれにレスポンスする、というストレスが溜まるようなことは無くなりつつある。そのことで演奏の自由度が増してきたように思う。3人ともコースから逸脱しない程度に、自由なペースと泳法で気ままにゴールまで泳いでいく、という感じである。(まあ、ゴールすら別に前もって決めているわけではない。30分程度やる、というのが唯一のコンセンサスである。これもいずれは無くなることだろう。)

「なんや」の店主PUYOさんも感想を書いている通り、セカンドセットは自然な成り行きでいろいろな場面を3人で描けたように思う。

<以下引用>  ***********************

なんや昨日のライブ[NOUS[柳川芳命+菊池行記+小林雅典]]

ぐっと引き付けられるライブだった。特に後半。後半、出だしから小林君が攻めていたけれど、途中ブレイクして、柳川さんが一人になり、そこから急展開。崖っぷちへ。楽しかったなあ。おもしろかった。(ぷよ)

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ご指摘のとおり、小林さんのギターの挑発でこちらも乗せられた場面が多々ある。そんな中でも菊池さんは粛々と全体を取り囲むような音響を、微妙な移り変わりで繰り出していく。全体として<動>と<静>のコントラストが際立ってきて、その移り変わりが速くなったような気がする。

もう少し実験的なこともNOUSではやってみたい。音源リリースも想定しながらスタジオでの作業をやってもいいかなと思った。もちろんライブもやっていくが、どなたかこのユニットを呼んで演奏させてみようというイベンターが出て来ると良いのであるが・・・。ギャラのことはあまり心配しないでいいので・・・。

写真を見ると、ギター奏者とサックス奏者が、審査員のところでオーディションを受けているようだ。(写真提供:PUYOさん)