2022年2月20日(日) 滋賀大津 ムジカ・ティオ
3か月おきに開催してきたこの即興セッションも、第11回から第3日曜の午後3時から6時に開催することになり、ホストも小松バラバラさんと、(引き続き)柳川が務めることになった。
滋賀県はまん延防止措置こそされてないが、オミクロン株の感染者が身近に増えているとマスターは言う。このセッションには京都、大阪、兵庫、三重、愛知等、他県からの参加者が多いので、今回は県をまたいでの移動やセッション参加に躊躇する気持ちからだろうか、ホストを入れて5人の演奏者と1人の記録係兼コンダクターという少数精鋭のセッションとなった。
■セッションの流れは以下のとおりである。
1 小松バラバラ(咆哮)+柳川(as) ※ホストのオープニングアクト

2 佐藤シゲル(b)+井上和徳(ts)+山田一雄(g)

3 佐藤シゲル+小松バラバラ

4 柳川芳命+井上和徳+山田一雄

5 小松バラバラ+山田一雄

6 佐藤シゲル+柳川芳命+井上和徳

7 クインテット

最後の全員(クインテット)のセットでは、
小松さんのソロ→全員→柳川のソロ→全員→佐藤さんのソロ→全員→井上さんのソロ→全員→山田さんのソロ→全員 という流れで約40分。
「ソロ」と「全員」の場面の切り替えの指示は、中嶋貴士さんにやってもらった。各自のソロ(約3分)のアプローチに個性が出ていて面白かったし、それを受けての全員での集団即興(約5分)も場面ごと変化に富んでいたと思う。いつも写真や動画撮影で協力してくれている中嶋さんにコンダクトで参加してもらって、いい感じのセッションになった。
どのメンバーもフリー即興の熟練者である。楽器編成のバランスも良く、このままクインテットのバンドにしてもよい顔ぶれである。演奏に安定感があって相互のレスポンスも自然でエモーションの交感が感じられてよかった。



TIOには初参加の山田一雄さんは、今月上旬にパノニカのセッションにも参加してくれた。昔、カルヴァドスの『地と図』のシリーズでのセッションでも参加してくれたことがある。今回はギターとエフェクター1個、自分用の小型アンプというシンプルな装備で、ストラトキャスターの音を生かしたクリアなサウンドが魅力だった。
常連の佐藤さんもホストの小松さんも、エフェクターを使うタイミングがお見事。演奏の潮目をよく見て場面転換のイニシアティブをとっているなと感心。井上さんのテナーはアグレッシブなブロウばかりでなく、のびやかな息遣いで朗々と歌う、あるいは語りかける場面で、豊潤なサウンドを響かせてくれた。
次回は5月第3日曜午後3時から開催の予定。その頃にはコロナは収束しているだろうか?